2015年10月11日日曜日

2015 ユーラシア横断旅行 まとめ

ここまで全て読んでくれた読者がどのくらいいるか分かりませんが,
こんな駄文を見てくれてありがとうございました.

今回の旅行記はここで終わりですが,また次の旅行があれば,もしくは気が向けばロンドン滞在記でも,ここに付けようと思います.


辿った経路(クリックして拡大)

(From: maps.google.com)


<全エントリ 一覧>

2015/06/03: 出発前夜

 シンガポール 支出:19,172円 写真:295枚
2015/06/04: マーライオンの都シンガポールへ
2015/06/05: シンガポール市街地散策
2015/06/06: シンガポール散策 その2

 マレーシア 支出:13,880円 写真:562枚
2015/06/07: マレー鉄道でKLへ
2015/06/08: ジャングルへ出発! フリム研究所
2015/06/09: ジャングルへ再出発! フリム・リベンジ
2015/06/10: クアラルンプール市内観光
2015/06/11: 350円で映画が見れる街 クアラルンプール
2015/06/12: ペナンの憂鬱

 タイ その1 支出:38,652円 写真:1001枚
2015/06/13: バンコクの試練
2015/06/14: バンコク市内観光
2015/06/15: ミャンマービザ申請
2015/06/16: アユタヤ サイクリング
2015/06/17: バンコクの物価は高いのか
2015/06/18: ヘルファイアー・パス

 ミャンマー 支出:17,859円 写真:507枚
2015/06/19: Phu Nam Ron・Htee Khee国境からミャンマー入り
2015/06/20: ダウェイの朝
2015/06/21: アウミンガラ・バスターミナル
2015/06/22: ヤンゴン ちょっと散策
2015/06/23: バンコク化するヤンゴン

 タイ その2 支出:10,188円 写真:327枚
2015/06/24: 新道路で楽々 ミャワディ国境からタイへ入国
2015/06/25: え? またミャンマー入り!?
2015/06/26: チェンライ寺巡り

 ラオス 支出:1,892円 写真:250枚
2015/06/27: 暴走マイクロバスでラオス北上
2015/06/28: ルアンナムターでのんびり小休止

 中国 その1 支出:118,458円 写真:2196枚
2015/06/29: ようこそ!文明世界中国へ!!
2015/06/30: プーアル・ティータイム
2015/07/01: 大都会昆明から夜行列車の旅
2015/07/02: 金と欲望の王国 麗江
2015/07/03: 標高4680mまで登山 玉龍雪山
2015/07/04: 3500mの高原 香格里拉へ
2015/07/05: 香格里拉 青年旅舎の仲間たち
2015/07/06: 香格里拉 百鶏寺・松賛林寺 散策
2015/07/07: バックパッカーの聖地 大理へ
2015/07/08: 雲南を離れ 貴州入り!
2015/07/09: 安順 黄果樹 観瀑の旅
2015/07/10: 安順 龍宮 ひたすら歩く旅
2015/07/11: 貴陽の絶望
2015/07/12: 人民大移動 新幹線の旅
2015/07/13: 深セン 華強北を探検

 香港 支出:66,435円 写真:1137枚
2015/07/14: 香港 散策
2015/07/15: 戦士の休息 in 香港
2015/07/16: 海灘男孩 (Beach Boys)
2015/07/17: ラーマの休日
2015/07/18: マカオ 秒速で稼ぐ男達
2015/07/19: 九龍 寨城散策
2015/07/20: 香港アプローチ

 日本 支出:52,500円 写真:560枚
2015/07/21: 大阪 あいりん地区ドヤ街宿泊記
2015/07/22: 大阪 滞在2日目 (飛田新地 散策)
2015/07/23: ナゴヤ Day trip
2015/07/24: 大阪市内 ディープに散策
2015/07/25: 大阪天神祭
2015/07/26: 大阪温泉紀行
2015/07/27: 梅田ダンジョンで迷ってみた

 韓国 支出:36,724円 写真:298枚
2015/07/28: 韓国上陸作戦
2015/07/29: 仁川市内散策
2015/07/30: 17時間 豪華客船の旅

 中国 その2 支出:92,858円 写真:2374枚
2015/07/31: 青島啤酒の思い出
2015/08/01: 青島 散策
2015/08/02: 北京の衝撃
2015/08/03: 北京 故宮見学
2015/08/04: 万里の長城
2015/08/05: 死体鑑賞
2015/08/06: 首都から旧首都へ
2015/08/07: 兵馬俑 ボッタクリ遺跡訪問
2015/08/08: GO WEST
2015/08/09: 砂漠の町 トルファン散策
2015/08/10: 砂漠の村で公安に連行されるの巻
2015/08/11: 硬座で行く! シルクロードの旅
2015/08/12: カシュガル 散策
2015/08/13: カラコラムハイウェイを逝く その1
2015/08/14: カラコラムハイウェイを逝く その2

 パキスタン 支出:117,584円 写真:1309枚
2015/08/15: カラコラムハイウェイを逝く その3
2015/08/16: フンザ 魅惑のカリマバード
2015/08/17: フンザ 堕落のカリマバード
2015/08/18: フンザ ウルタルBCトレッキング記
2015/08/19: 決死の峠越え バブサ・パス
2015/08/20: 秘境 サイフルマルーク湖
2015/08/21: イスラマバード 散策

 イラン 支出:8,305円 写真:1856枚
2015/08/22: シーア派の聖地 マシュハドへ
2015/08/23: カン村 探検
2015/08/24: マシュハド エマームレザー廟
2015/08/25: マシュハド エマームレザー聖誕祭
2015/08/26: イラン長距離バス移動の旅
2015/08/27: ヤズド 散策
2015/08/28: 戦士の休息 in ヤズド
2015/08/29: エスファハーン 世界の半分
2015/08/30: エスファハーン 散策
2015/08/31: 砂漠の古村 ヴァルザネへ
2015/09/01: ヴァルザネ 塩湖鑑賞
2015/09/02: DOWN WITH USA
2015/09/03: テヘラン ちょっと散策
2015/09/04: テヘラン ハイキング
2015/09/05: カスピ海沿岸 ラムサールへ
2015/09/06: ラムサール 散策
2015/09/07: 西イラン大移動の旅

 トルコ 支出:62,205円 写真:1652枚
2015/09/08: 旅をするということ
2015/09/09: 夢の国 カッパドキア
2015/09/10: カッパドキア 散策
2015/09/11: パムッカレ 弾丸観光
2015/09/12: アジアからヨーロッパへ
2015/09/13: イスタンブールの悪夢
2015/09/14: イスタンブール 新市街散策
2015/09/15: イスタンブール 離島散策
2015/09/16: トルコに別れを告げて

 ギリシャ 支出:39,507円 写真:336枚
2015/09/17: アテネ 散策
2015/09/18: アドリア海へ スーパーファスト・クルーズ

 イタリア 支出:81,788円 写真:2363枚
2015/09/19: イタリア 高級高速鉄道の旅
2015/09/20: ローマ 散策
2015/09/21: ローマに休日なし
2015/09/22: 俺氏、アートに目覚める その1
2015/09/23: 俺氏、アートに目覚める その2
2015/09/24: フィレンツェ 散策
2015/09/25: ヴェネツィア 散策
2015/09/26: 水の都から華の都へ

 フランス 支出:6,137円 写真:731枚
2015/09/27: パリ 散策
2015/09/28: 俺氏、アートに目覚める その3

 イギリス 支出:4,964円 写真:115枚
2015/09/29: ラストマイル 僕はユーロスター
2015/09/30: GOD SAVE ME


総支出: 789,108 円

た,高っ!! (゚Д゚)

当初の予定では50~60万円くらいの予定でしたので,大幅にオーバしています..
ただしこの中には明らかな無駄遣い,強盗まがいにあう,ズボンや洋服を買う,といった本来計算に入れていなかったような金額が含まれています.また,予防接種や想定外の飛行機利用なども入ってしまっています.
まあ最大の要因は大幅な円安なので,円がまともなレートで無駄な出費がなければ,70万円以内くらいで行けると思います.是非皆さんもチャレンジしてみてくださいね!
交通費などの直接的な旅行費用だけでなく,寝床や食事や消耗品といった生活費用もこの中から全て出ています.普通に東京で4ヶ月生活すると70万円以上はかかってた気がするので,そう考えるとお得ですよ!みなさん! 笑

ちなみに,各国ごとに支出を分けていますが,これはその国のATMから出金された額を示しています(一部ネットでVISA決済した物を含む).今回の旅行費用は全てJNBのVISAデビッドカードから出金しているため,これで全部なはずです.
なお,その時点で口座から引き落とされた額を書いているだけなので,ここで得た金額を全てその国の中で使っているとは限りません.たとえば,人民元を大量に降ろしておいてイランで両替して使う,と言ったことをやっています.


<持って行って良かったで賞>

もうヤツしかいません! ソニーのCybershot「HX50V」さんです.
見事4ヶ月間で17869枚に及ぶ写真を撮りきってくれました.


このブログでは散々バカにしたような事も書いていますし,言いたいことはたくさんあるのですが,あまりにも過酷な使用に本当に良く耐え,素晴らしい写真を残してくれました.
こんな名機を開発してくださったHX50Vのチームの方々に御礼申し上げます.

この旅行だけで17869枚,カメラ使用開始からカウントすると26769枚を撮っていますが,まだまだ現役で使えそうです.
イスタンブールで格闘した際やピサの斜塔で転んだ衝撃で,どこかのギアがおかしくなったのか,電源投入時などレンズを動かすと異音がするようになってしまいました.でもまだ動いてます! すごい! 笑

今回はコンデジを持ってきて本当に良かったと思っています.旅の途中で出会った人たちで,一眼レフ持ってる人たくさんいましたが,結局重いし撮影が大変なので宿に置きっぱなし,何て人を人種問わず何人も見てきました.
頑張って一眼使ってた中国人も,「この一眼レフカメラはWifiが機能があってSNSに写真がアップロードしやすい」から使っていると言ってました.

コンパクトデジカメには必ず未来があります.その性能において携帯電話はあと5年以上は追いつけないでしょうし,一眼レフは「写真撮影が目的」以外の旅行での実用に向きません.
今のコンデジと形は変わるかも知れませんが,必ず携帯でも一眼でもない機器は必要とされているはずです.
旅行客にとって必要なカメラ性能は画素数では当然無く,所謂画質やレンズ性能というよりは,以下のような物ではないでしょうか.

 ・電源投入から撮影可能までの時間が極めて短い
 ・オートフォーカスの時間が極めて短い
 ・オートフォーカスの精度が高い
 ・片手で容易に撮れる(カメラ自体の形状および手ぶれ補正)
 ・暗所でもオートで適切な写真が撮影できる
 ・逆光でもオートで適切な写真が撮影できる
 ・セルフィーしやすい
 ・iPhoneへの転送,SNSへの投稿が極めて簡単に出来る

と言った所でしょう.旅行客自身もこれらの需要に明確に気づいていないと思いますが,特にiPhoneなどで写真を撮っている人たちは(最後の2項目以外)かなり苦戦しているように見えました.

中国人観光客が近年圧倒的に増えましたが,インドやパキスタン,中東の人たちもそう遠くない未来,同じように各地を観光するようになるでしょう.実際今回の旅行でパキスタンではそうした動きが見られましたし,イランの経済制裁が解除されれば彼らも海外旅行などに行きやすくなるなど,圧倒的なポテンシャルがあるはずです.
彼ら/彼女らは潜在的に上記項目のような需要を持っているはずで,それはiPhoneでも一眼レフでも,実用に耐えうるレベルになる事は当面無いでしょう.

上の項目を満たす,携帯電話でもゴツい一眼レフでも無い,デバイスの需要はかならずあるはずです.
ソニーさん.お願いしますよ.


<行って良かったで賞>

今回の旅で行って良かったー という場所はどこなのか?
僕の独断と偏見でランキングしました.

グリバー旅行記(仮)はネガティブブログなので,当然トップ5!とかやりません.

全箇所ランキングします.

順位 場所 点数
38位 ソウル・インチョン 8
37位 ロンドン 10
36位 チェンライ 31
35位 イスラマバード 32
34位 麗江 33
33位 シンガポール 34
32位 プーアル 35
31位 バンコク・アユタヤ 37
30位 ルアンナムター 39
29位 ヤンゴン・ダウェイ 40
28位 テヘラン 40
27位 西安 41
26位 パムッカレ 42
25位 カンチャナブリ 45
24位 アテネ・パトラ 48
23位 大理 50
22位 クアラルンプール・ペナン 53
21位 カシュガル 54
20位 ラムサール 55
19位 深セン 55
18位 青島 56
17位 ヤズド 57
16位 ヴァルザネ 59
15位 安順 63
14位 トルファン・ピチャン 65
13位 香格里拉 67
12位 イスタンブール 67
11位 大阪 73
10位 パリ 74
9位 エスファハーン 79
8位 マシュハド 80
7位 フィレンツェ 81
6位 北京 82
5位 ローマ 84
4位 ヴェネツィア 89
3位 カッパドキア 92
2位 カラコラムハイウェイ・フンザ 93
1位 香港・マカオ 100


点数は便宜上付けた物です.
また,順位は天候や出会い等,全く関係ない物にも大きく左右されています.
あくまで適当な順位なので,自分の住んでいる場所のランクが低くてもお気になさらず!

本当は全箇所にコメント書きたいし書けるのですが,時間がありませんでした・・・
すみません.


というわけで 2015 ユーラシア横断旅行 はこれで終了です.
皆様ありがとうございました.


2015年9月30日水曜日

GOD SAVE ME

2015.09.30




最終日.
ホステルに泊まったこともあり,この旅行が終わったという実感がまだあまり無いのでした.
明日にはチェックアウトしてスコットランドにでも向かうのではないか・・・
そんな気分なのでした.


今日は見事なまでの快晴.

現地に長く住んでいる人いわく,ロンドンの秋冬は基本的に超寒く(実際今日もすごく寒い),曇りや雨ばかりでどんより暗いそうで,こうした快晴は珍しいんだとか.
ただ毎年秋のこの時期に「インディアン・サマー」と呼ばれる晴れが続く日があり,今週はちょうどその週なんだと教えてくれました.来週からはずっと暗くどんよりした日が続くそうです.

インディアン・サマーか..

思えばこの旅では本当に天気に恵まれながらここまで来れました.悪天候の影響で交通が止まったりしたことも無く,ヴィトンの傘も数回しか使いませんでした.(それでも壊れましたがw)

天気以外でも大きな事件も無く,そういった意味では幸運に恵まれた旅行であったと言うことが出来ると思います.まあイスタンブールで首を絞められ,ピサの斜塔のせいで肋骨と小指を負傷してますけどね..!
バングラディシュで邦人が殺害されたり,中国でも日本人が逮捕されたり連続爆破があったり,と色々なニュースも流れる中で,幸いにも安全に旅行を進めることが出来たと思います.まあウイグルで公安に連行されましたけどね..!

ロンドンも一見平和に見えますが,治安が良い悪いはまだよく分かりません.ただ町中には至る所に監視カメラが設置されています.
ちょうど今ラグビーで盛り上がっており,ユニフォームを着た人たちが騒いでいる香ばしい光景もみる事ができます.


***


・・・しかし本当にロンドンってただのつまらない街だな..「色」が無いんです.無色透明.東京に住んでいるときは東京もそうだと思っていましたが,今思えばロンドンに比べればだいぶ鮮やかな街だったなぁと感じます.
いや,今まで通ってきたローマ~パリが美しすぎたんでしょうか.それで単に見劣りしているだけかも知れませんね..でも..


歩いていたらロンドン橋に着いていました.これがあの有名な「ロンドン橋」ですか・・・


橋じゃん!ただの橋じゃん!!



タワーブリッジが見えます.ロンドンどすなぁ・・・


ロンドンのビル街・・・というか単なるヘンテコビルコンテスト!?



さらに進むと・・・やってきました.
ウェストミンスター橋.


テムズ川.


き,汚っ!!!

何なんだここは・・・! ああ,,セーヌが懐かしい・・・


あ.見えてきましたね・・・


ロンドンと言えば! ビッグベン!


この地を目指し,日本からはるばるやってきました..!


ついた




ついてしまったか・・・


ようやくここまで来て「終わったなぁ」と実感することが出来たのでした.

「旅は人生だ」なんて言うなら,僕の人生もここで終わりです.ジ・エンド.

では一体その先に何があったのか・・・



答えは簡単でした.

・・・振り出しに戻っただけでした.

旅の途中で色々な人から,色々な場所の話を聞いてきました.
今やそうした場所に思いをはせ,次の旅では何処にどんなルートで行こうか? そんなことばかり考えている,この旅に出る前と全く同じ状態に戻っていました.


なーんだ.



イスタンブールで韓国人中年の方から頂いた言葉が心に残っています.


「いくら旅してもまだ旅する所あるんだから!」


その言葉を信じ,次の旅に向けすすんでいきます.



2015年9月29日火曜日

ラストマイル 僕はユーロスター [フランス→イギリス 隧道国境越え]

Paris -> London
Paris -> London

2015.09.29




ついにロンドン入りの日がやってきました.それは最終目的地へ到達すると同時に,僕が(多分)世界一嫌いなUKと言う国へ初訪問することをも意味します.

・・・・・・楽しみですね..(テンション低め)


この旅を計画している時期.僕はずっと「最後はユーロスターで華々しくロンドンへ舞い降りるんだ!」と考えていました.ユーロスターとはパリからロンドンまでを結ぶ高速鉄道で,言ってしまえば欧州版新幹線です.パリとロンドンを脅威の2時間半で結ぶ夢の列車なのです.

当然のごとく,このユーロスターに乗る予定で何気なくiPhoneで時刻や切符の買い方を調べていたのですが,意外な難問に遭遇します.


た・・・高い!!! 高すぎる!!!

最も安い朝一の便でさえ,2万円以上! まともな時間帯だとまさかの軒並み3万円台!!
こんなん買えるかアホが!!!

しかし.

世の中捨てる神あれば拾う神あり.
OUIBUSというバス会社が,パリからロンドン中心部までなんと破格の29ユーロ(約4050JPY)という値段で,国際バスを運行しているのです!!

やすい!! (^o^) (^o^)

てか安すぎるw 中国→パキスタン間の国際バスより安いしw
逆に不安だけど・・・ まあヨーロッパならっ!

というわけで即決でバスで行くことにしたのでした.

嗚呼..さらば..憧れのユーロスター・・・

やはり僕はスターにはなれなかったね・・・
乗り合いバスの隅っこで食パンでも貪りながら国境越えするのがお似合いなのさ・・・
ベイベー ・・・


***


朝.パリのホステルで一番良かったのは,朝飯食い放題.まあ食い放題と言ってもパンとコーヒーしかないのですが.
しかしこのクロワッサンとバケット,めちゃめちゃ美味い!


普通の人はだいたいクロワッサン1つとバケット3切れくらいを食べているようでしたが,僕はクロワッサン3つバケット10きれと,普通の人の3倍食べてました.

今日はバスでロンドンまで長距離移動の日.腹ごしらえは最重要課題ですからね!
バスは朝9時発でロンドン着が17時半.長丁場を乗り切るためにはこれも仕方ありません.
(昨日も「ルーブルは超巨大!」と言い訳して同じくらいの量食べました.)

え? 途中の休憩で何か買えって? そんな金ねーよ!


地下鉄に乗り,バス乗り場最寄りのBercy駅へ到着.


バス乗り場.


まさかの二階建てバスで,またしても隣誰もいない状態で快適に座ったのでした.


バスの外では発車ギリギリまで台湾人女性とインド人男性が熱い抱擁とキスを交わしています.
すげー組み合わせのカップルだな・・・ 初めて見た..
台湾人の女の子はこのバスでロンドンに向かうようです.

バスの客層を見ると大半が黒人やアジア系などでした.ヨーロピアンはどうやってロンドンまで行くのでしょう? ふしぎ・・・
・・・あ! ユーロスターか!w


バスは珍しく定刻に発車!
・・・と思ったらバスを追いかけるように2人の英国人女子学生が走って追いかけてきました.
ちゃんと時間通りに来いよ!!
どうしようもない客ばっかだな・・・
(あ,私もですね!)


のどかなフランス田舎の風景を行く





***


寝てたりボーッとしてたら,イミグレーションに着いてました.時刻は既に14時すぎ.
フランス側は出国だけだと思っていたのですが,出国審査は特になく,UKの入国審査だけがありました.
なんとフランス側で行われるのか・・・ 知らなかった..



入国審査を無事通過.
フランス側ユーロトンネル駅.ここで乗車時間まで待ちます.
UKとフランスを結ぶトンネルは,車は通る道はなく,車を乗せた列車が行き来する,と言う形になっています.
フェリーの列車版,という感じでしょうか.世界でもかなり珍しい物と思います.
僕らは16時過ぎの便のようです.約1時間の休憩.






16時前.全員バスに再集合し,列車にバスごと乗り込みます.


こんな感じのごつい列車に乗り込みます.


いよいよ乗車.





列車内の様子




乗車完了.


残念ながら人数が多いのでバスから降りることは許されませんでした.
まあ降りた所でどこにも行けないんですがw

外の様子は全く分からないのですが,あるのは小さな窓だけ.


その窓からの景色がふいに動き始めました.
・・・いよいよ出発です.

最後の国,UKに向けて列車は進み始めました.

しかし何でしょう.とても不思議な感覚です.
僕らはバスに乗っていて,車窓は全く動かないのですが,でも動いている..
幸いあまり揺れませんでしたが,揺れがひどかったら確実に酔いますね..


小窓を眺めていると,スーと窓の外が暗くなります.
どうやらユーロトンネルに入ったようです.


車内は英国人女子学生のおしゃべりがたまに聞こえるだけで,本当に静か.
不思議な気分でドーバー海峡を渡っていました.

何度となくバスに乗ってきましたが,長距離バスもこれでラスト.でもそんな実感が全く湧きません.ロンドンについて,また数日後バスでどこかに向かうのではないか・・・
頭ではそうではないと理解していても,心と体が全く付いてきていない,そんな状態でした.

本当に旅は終わってしまうんだろうか・・・ 終われるんだろうか・・・


***


気づくと再び小窓から明るい光が差し込んでいました.
トンネルを抜け,UKに上陸です.

まさに初めて青函トンネルを抜け北海道に行った,あのときの何とも言えない感動をまた味わいました.

ついに来たんだ・・・ ついに彼の地,グレートブリテン島に上陸です!
てかまだ水没してなかったんだ,この島.
列車の扉が開き,明るい光が差し込みます.


UK側のステーション




駅を降りると,すぐに高速道路が繋がっており,あとはドーバーからロンドンへ向けて走るだけ.


思えばはじめの1歩は,シンガポールからバスでジョホールバルへ向かい,マレー鉄道でKLへ北上するところから始まったのでした.
しかし初めがあれば終わりもある・・・
今まさに,おわりの1歩を着地させようとしているのでした.

UKの田舎



田舎の景色が途絶え,ふいに家並みが現れ始めます.
ロンドンに到着です.




ついた.




ロンドンはVictoriaコーチターミナルに到着です.
てかコーチって何だよ! バスって言え-!!


***


・・・寒い.突き刺すように寒い.
これがロンドンか・・・ とにかく寒いのでまずは宿に向かいます.

Victoria駅.


旅で出会った誰かが言ってました.

「ロンドンはみんな歩くのが速い」

・・・本当でした.

東京だってみんな歩くの速いほうだと思うので,大して変わらんだろ! と思ってました.
甘かった..
彼らは東京人の1.5倍くらいのスピードで歩いていました. まあ背が高くて歩幅が大きいからだと思いますが.
おかげでスーツケースを引いている僕は色々な人に追突されながら,やっとの思いで地下鉄乗り場に向かったのでした.


切符売り場で10分近く並び,やっと券売機にたどり着きます.
ここはチャイナかよ・・・

しかし驚いたのは券売機で券を買おうとしたときです.
僕が片道初乗りの切符を買おうとすると,画面に「£ 4.80」と言う文字が.
ん? 4.8ポンドというと,だいたい900円.
何か操作を間違えたかな・・・? 1日乗り放題券とか選んじゃったかな?

宿の最寄り駅は所謂ZONE1という区画にあり,Victoria駅から初乗り(同ZONE)料金で行ける距離です.
その初乗り料金が900円というのはさすがにいくら物価高のロンドンとはいえおかしいので,何度か操作をやり直していると,可愛い女性のスタッフが近づいてきて助けてくれたのでした.
しかし僕が「私はただZONE1 の Single tripの切符が買いたいのですが・・・」というと,彼女はきわめて申し訳なさそうに,こう言うのでした.


「ごめんなさい,Single Tripの値段は4.8からなのよ.」





地下鉄の初乗りが900円!? 頭おかしいだろ・・・!!
一体何がどう転んで逆立ちしてバク転したらそんな金額になるんだ??
これまで色んな常識外れな物を見ましたが,正直ワタシこの旅で一番驚いたアルよ!

もう早くGB島沈め-!! ロンドンだけでも沈めぇぇ-!!!

え? 今沈んだらおまえも巻き添えだって?
大丈夫 俺だけメタボで浮かんでやるわ!!!
だてにこっちはイタリアでピザ食ってねーんだよ!!!

(ちなみに交通カードを買うと割引になりますが,それでもZone1通勤時は2.8ポンド=530JPYです)


ただでさえ嫌いなUKがもっと嫌いになりました.

超高額地下鉄の切符


ZONE1の超立地にある安宿.
まさかの無料Wifiなし..




ロンドンの風当たりは予想以上に冷たい物だったのでした・・・