2015年9月13日日曜日

イスタンブールの悪夢

2015.09.13




朝食.ザ・トルコの朝食!


たまに雑貨屋などで売っている,1TLコーラ.
お味は・・・まずい..でも1TLなら..!


午前中は天気も悪かったので,バスターミナルに行き次の目的地であるアテネ行きのバスを探します.どうやらイスタンブールからアテネへの直行便は毎日18時発があるようで,値段は205TL(2015.09時点)でした.
会社は「KAMILKOC」という名前のもの.トルコ内でもよく見るバス会社です.
KAMILKOCの99番ブースに行きましょう.



早めに買っておいた方が良いので予約すると,窓口のお兄さんがとってもいい人で,何と「学生料金」で発券してくれました. ラッキー!!
205TLの所を175TLで購入することが出来ました.
・・・しかし発券されたチケットをよく見ると164TLとあるでは無いか..!
兄さんやり手だな..


***


さて午後はイスタンブール旧市街観光地巡り.
イスタンブールはアジア側とヨーロッパ側に分かれてると前のエントリで書きましたが,ヨーロッパ側はさらに旧市街と新市街に分かれており,いわゆる観光スポットは旧市街に集中しています.

旧市街の様子





まずは地下宮殿へ.凄い混雑.


内部の様子.
昔は水道施設だったそうだが・・・どんだけ豪華なんだ..






有名な「メドゥーサの柱」
メドゥーサが逆さ顔で柱の土台に使われている.



続いて,アヤソフィア
元は教会だった物がオスマン時代にモスクに改変された物.



いやこれは凄い・・・
30TLとか超高い入場料取られましたが,確かに面白い場所でした.














・・・ただ絶賛修復中です..



ブルーモスク.こちらは現在も使用されている現役のモスクです.
現役モスクなのでもちろん入場無料です! すばらしい!





内部の様子
無料だけど正直これが一番凄かったかも・・・
イランで何度もモスクは見てきましたが,似ているようでどこかが違う.










最後にトプカプ宮殿へ.







ここはひたすら並んで宝物を見るという,およそお呼びでない場所でした・・・
閉まってる場所も多かったし..



海が良く見える.




きれいな庭園と宮殿の建物







***


散策の後は,旧市街と新市街を結ぶガラタ橋の近くへ.



ここでは名物「サバサンド」を食べることが出来ます.
焼いた鯖1尾丸ごとサンドイッチした一品です.



お味は,,まあ想像したとおりの物ですが,久々に魚を食べた.
てか日本にいるときも普段サバを食べること無かったので,サバをこんなに食べたの初めてかも.


夕方のガラタ橋




ものすごい数の人が釣りしてる・・・
これで魚釣れるんだろうか・・・


新市街側


夕暮れ



きょうのばんごはん



***


夕飯の後,市内を少し散策.




市内を歩いていると,一緒に写真を撮ってくれと言う兄さんが現れます.
パキやイランでも良くあることだったので,彼のiPhoneで一緒に写真を撮っていると,突如電池切れでシャットダウンしてしまったのでした.

仕方ないので僕が持っていたモバイルバッテリーで充電させてやることに.
彼はそれをたいそう喜んでくれ,夜景のきれいな場所を知っているから付いて来いと言ってきます.
iPhoneも充電中だったので彼の後をついて行ってみると,途中の売店で「充電のお礼だ」といってビールをおごってくれて,夜景の見える海岸で一緒に飲むことに.

彼はクロアチア出身だそうで,ファッション関連の仕事をしていると話していました.
仕事の話や,旅行の話,アジアとヨーロッパの女性の話などをしていると,かなり良い時間に.
そろそろ宿に帰ろうかと思っていると,彼はいきなり可愛いロシア人女性を知っているからグループセックスしないか? と誘ってきます.
さすがに意味不明だったので丁重にお断りさせていただくと,最後に1杯引っかけて帰ろうと言ってきたのでした.

こうなるとさすがに怪しいのですが,時既に遅し・・・ 帰り道もよく分からず,彼はタクシーを止めて乗れと言ってくるので,仕方なく乗り込んだのでした.


***


タクシーの着いた場所は怪しげなクラブ・・・所謂キャバクラでした.
このパターンどこかで・・・ あ! 中国で同じような事しましたね..全く反省が生かされていない..

一応メニューを見てみると,普通の店のドリンクメニューにゼロ1つずつ多くつけました,みたいな代物でした.何ということだ・・・
システムは日本のキャバクラと同じようです.1人に1人ずつ女の子がついて,飲み物を頼むというスタイルです.仕方なく1杯だけ飲ませてやることにしたのでした・・・
しかしただでさえキャバクラで女の子なんかと話す話題なんて無いのに,なんで金払って外国人女性と英語で会話しないとならないんだ・・・ 拷問や・・・
こんなところで英語力を必要とされると思いませんでした.. 彼女は英語ペラペラでしたが,こちらは全然話せません. 2杯目のドリンクは丁重にお断りさせていただきました.

結局30~40分くらいいて,会計は500TL(約2万円)でした.高っ! 歌舞伎町かよ!
このボッタクリなんだけどそうでもない価格設定がさすがですね・・・

僕は自分の分250TLなのですが,クロアチアの彼はビールおごってくれたりタクシー代払ってくれてたりしたので300TL出すと,彼は「手持ちがない,後で立て替える」と言ってきます.
あーあるある さんざん連れ回したり安い物をおごってくれたりした挙げ句,最終的に飲み屋に連れてって会計させる,というプチ詐欺のような物は世界中で良く聞くのでした.

彼は外に出てATMにカードを入れてエラーが出る,と言う演出をしてみせるので,こちらも怒ってタクシーで帰ろうとすると,タクシーに乗り込んできて運転手に何やら指示を出していたのでした.


***


旧市街近くの海岸でタクシーは止まってしまい,降りろと言ってきます.
彼はタクシー代を払えと言ってくるので,こちらもそんな金は無いと突き放してタクシーを降り足早に宿の方向へ逃げたのでした.

しかし彼は,まるでターミネータ2のT-1000がコナー親子を追いかけるように,表情1つ変えずこちらに迫ってきます.

恐怖―!

僕もタクシーを降りて驚いたのですが,この周辺は観光地にほど近く昼間は人であふれるエリアなのに,夜は不思議と誰もおらず閑散としているのでした.

しまった・・・


ついに彼は僕に追いつき,力任せに財布を奪おうとしてきます.
僕も必死に抵抗したり大声を出したりしますが,周囲には誰もおらず,時折通る車も猛スピードで駆け抜けていくだけで,僕の声には気づくはずもないのでした.
しばらくもみ合っていましたが,屈強なフルヴァツキにひ弱なジャッキー・チェンはかなうはずもなく,最終的には彼は僕の財布からいくらか札を抜き取り,その場を去っていくのでした.

何ということだ・・・


とりあえず被害を確認しますが,カードなどは全て無事で100TL札を何枚か持って行っただけのようでした.
しょんぼりしながら歩いていると,後ろから彼が再び走って追いかけてくるのでした.
うわ! また来た!! とこちらも逃げようとすると,彼は「金を返す」と言ってくるのでした.

・・・意味が分からん..
しかし彼は本当に数十TLだけ返してよこすのでした.
後で計算する所に寄れば,彼は200TLだけ持って行ったことになります.つまり僕の視点から考えるとクラブの請求額500TLだけ失ったことになる計算です.
律儀なボッタクリもいる物だな・・・

怒って帰ろうとしている僕に,彼は必死に謝りながら「I like you so much!」と何度も行ってくるのでした.
何だかなぁ・・・と思っていると,アヤソフィアの方に登っていく道の入り口で,彼は「こっちがスルタンアフメットだ」と教えてくれました.

確かにそれは正しかったので,その道を登っていこうとすると,彼は「ここでお別れだ」と言って僕のことを強く抱きしめ,キスしてくるのでした.
彼の中途半端に伸びたヒゲがジョリジョリと当たり痛い・・・


・・・て えー!? えっーー!!??

一体何が起きてるんだ・・・
確かに彼はいきなりグループセックスしない?とか言ってくるし,タクシーの中で異様に体を触ってきたりしていたのでした.
えー! そんなーー!?


何ということだ・・・ もはや僕には何が起きているのか理解が追いつかないよ・・・

今日は金をパクられたうえに男にキスされるなんて・・・

本当にツイてない日だったな・・・



実はここに来るまでに,いろいろな人からイスタンブールでの伝説や武勇伝(つまり被害報告)を聞いていたのでした.ひどいものだと12万円だまし取られた,と言う物も.
十分に警戒していたとは思ったのですが,やはりパキスタン・イランとすばらしい国に体が慣れすぎていたようで,スキだらけだったんですね.
思い返せば,もうビールをおごってもらった時点でアウトなのでした.


油断してはいけないな・・・
名実ともにヨーロッパに入ったのでした.



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