Sost <- Tashkurgan
2015.08.14
タイトルで既にネタバレされていますが,中国からパキスタンへ無事出国できたのでその記録です.
昨日はパキスタン行きのバスは出るのか,国境は開くのか,かなり心配していましたが,結果的には通常通り運行されました.
***
昨日散々心配していた国境越えですが,まあとにかくイミグレーションまで行ってみないと状況は分からないだろう,ということでまずは実際に足を運んでみることに.
K2ホステルからは徒歩30分弱の距離です.掲示板に分かり易い地図が貼ってありました.
少なくとも新疆時間7:30(北京時間9:30)には現地にいるべし,という表示が多数あったため,その通りに行くことに.
起床したばかりのWUさん達に別れを告げ,宿をチェックアウト.
今日のタシュクルガンの朝は快晴で気持ちよく起きることが出来ました.
朝の宿の周りの風景.
30分弱歩き,新しいイミグレーションオフィスに到着.
世界一風光明媚な場所にあるイミグレなのでは!? というくらい画になる場所でした.
イミグレの門の前には警備員と思われるオッちゃんと,パキスタン人数人がたむろしてました.
門にはいってみようとすると,警備員風の人に呼ばれ「ハイ!コンニチワ!」と言ってくるので,怪しいなぁと思いつつも「オープンするの?」と聞いてみると「北京時間11:00だ」と言ってきたのでした.
・・お,コレはもしかしていけるのでは?
しかし他に誰もいないので半信半疑でイミグレで待っていると,徐々にパキスタン人商人がはいってきて荷物を下ろし始めました.
おお! これは脈有りだ・・・!
北京時間で10:30頃,さっきの警備員風のオッちゃんが「BUS TICKET~! 票~!」と声を出しながら切符購入を促し始めました.
イミグレの建物から正面左手前にある小さなチケットブースが開き,バスチケットが売られ始めました.パキスタン最初の村スストまで225元.
・・・助かった..コレで出国できそうだ..
バスがどのくらいパキスタンまでかかるか,など先の旅程は分かりませんが,とにかく! とにかく目の前の建物の中で出国スタンプさえ押してもらえれば! 後はどうにでもなるので,チケットを購入しようやく安心して落ち着くことが出来ました.
ちなみに,バスチケット購入の際に名簿に名前を書いていきますが,名簿の人数は20人でした.つまりバス1台20人と言うことでしょうか!?
20人以上来た際にどうなるかは分かりませんが,とにかく問題を避けるためには「早く行く」ことが重要でしょう.今日はたまたま混んでいませんでしたが,混む可能性を考えると,北京時間9:30はちょうど良い時間だったと思います.
日本人の方(以下NAさん)と遭遇し,話しているうちにイミグレがオープン.北京時間12時すぎ頃だったと思います.誰だよ11時とか言ってたのは・・・
晴れて出国!!
あのスタンプを押すガチャッ! という音を聞いた瞬間,全身から力が抜けるようでした.良かった・・・
ただ,なぜ今日祝日なのに国境が開きバスが運行されたかは,今だによく分りません.
皆さんは是非祝日を避けて国境を越えていってください.
バスはなかなか発車せず,北京時間13時半頃ようやく出発.
イミグレの建物裏からバスは出発します.夜行じゃないのに寝台バス.
遠くの山々を眺めながら,バスは何もない所をずっと進んでいきます.
このつづら折りの登りを過ぎると中国側最後の検問があり,後は国境を越えるだけとなります.
出発後約2時間.中国側国境検問所に到着
全員バスを降りて1列に並び,1人ずつチェックしていきます.
となりのパキスタン人と喋っていたらドントスピーク!! と怒られたw
さて無事検問もパスし,いよいよ国境へ.
相変わらず風光明媚な場所を通る.
国境にはかわいらしい門が.
観光地になっているらしく中国人観光客が何人かこの門に来てました.
ちなみにここの標高は約4700m! リージャンで達成した自分史上最高地点をあっさり抜き去っていきました!
国境中国側
そして・・・パキスタン側!!
やった・・・! やっとまた自由の身になれた・・・! 空気が美味しい!
パキスタン側の検問.
数年前まではパキスタン側にはいったとたん舗装状態が悪くなり・・・と言った状態だったそうですが,チャイナマネーによって綺麗に整備され,たいへん快適でした.
写真が下手すぎて分かりませんが,すごい勢いで山を下っていきます.
落石箇所多数
崖崩れがあり,足止め.突貫工事でとりあえず道を平らにして車を通す作戦のようです.
しばらく休憩
幸い30分も待たないうちに開通!
途中,検問所でパスポートチェックと国立公園入園料徴収があり,50元とられました.
このへんは国立公園ということにされていて,お金を取られます.
しかし! 外国人だけで,パキスタン人は無料(実際には40Rsらしい).しかも中国人も無料!! 中パの関係を良く表しているな・・・
何だかなぁ・・・
巨大な岩のそびえる谷を進んでいく.
15時ごろ(北京時間18時)バスはスストに到着! イミグレーションで入国手続きをします.
のんびりした入国審査官にいらだちつつも,無事パキスタン入国!
***
イミグレーションを出てしばし絶望..
スストが想像以上にド田舎で本当に何もない・・・
あるのはモーテルくらい.
ただこの先に進むのも時間的に厳しいので,NAさんとスストで1泊することに.
まずはルピーを手に入れるため両替したかったので,両替できる場所を聞くと,兄さんがこっちだ! と案内し始める.
ホイホイ付いて行くと裏通りに案内され,自分が両替してやる,と言う.
そりゃアカンだろ! と思いつつレートを聞くと,余りに悪いレートだったので即断った.
両替所を探していると,道中で出会ったドイツ人夫婦が両替所に向かっており,一緒について行くことに.
結局ショボい雑貨屋で非常によいレートで両替できました.
今日の為替レートが 1RMB = 16.2Rs位だったはずですが,16.5で両替してくれました.すげー
両替所で中国人観光客2人と遭遇.彼らが泊まるというホステルに僕らもチェックインすることにしました.
ツインルーム1人600Rsと安かったので即OK.
しかし大変残念ながらスストはずっと停電中で電気もシャワーも何もつかえず,懐中電灯だけで過ごすことになったのでした.
***
みんなでスストを散策することに.まずは昼飯!
まあまあのカレー
鶏を絞めている.
町の裏を流れるフンザ川.
橋を渡り対岸まで散策.
パキスタンに入って思うのは,多くの人が温かくホスピタリティにあふれている.まず,すれ違った人がかなりの確率でHi!と声を掛けてくれる.
90%以上の人は英語を話すことが出来,僕らを見ると英語で話してくれる.
中国ではずっと中国語で話しかけられ続けていたので,なんだか斬新.僕らはようやく外国人になれたんだな.
ちょうど稲の収穫時期を迎えているようで,田んぼで作業をしている人たちを眺めながら歩く.
歩いていると,男の子2人に声を掛けられた.ハロー!と言ってくる.ひとしきり挨拶をし散歩を続けていると,彼らは僕らの後をついてきた.
同じ学校に通う友達同士のようで,本当に仲がよい.ずっと肩を組みながら一緒に歩いていた.
彼らは日本で言う小学校高学年にもかかわらず英語をペラペラ話し,しかもインドやパキスタン特有の訛りがない綺麗な英語を話すことが出来た.学校で英語の授業があるのだという.
この辺りで栽培している作物などの話をしてくれた.
スストなんてパキスタンの最北部の田舎も田舎の村なのに,これだけの英語が話せるというのは本当にスゴイ.
こうなってくると本当にインドの立場無いな.宗教の違いからかパキスタンの人たちは素直でマジメな人が比較的多い.
スストでもタクシーの客引きは大量にいたが,タイやミャンマーのそれみたいにしつこく付いてきたりボッタくってきたりというのはあまりないように見えた.
・・・マレーシアの次はパキスタンかな.
男の子達は終始何かを話してはケタケタと笑っていた.
心洗われるひとときでした.
宿.
宿の窓から山が見える.
きょうのばんごはん
まさかの昼間食ったカレーご飯が大ヒットし,ベッドとトイレと友達になっていたので無し.
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