2015年8月4日火曜日

万里の長城

2015.08.04




ペキンまで旅行で来てここに行かない人は居ないでしょう.中国の絶対的観光地王者「万里の長城」!
その中でも最も観光スポットとして有名な「八達嶺」(Padaling/パーダーリン)に今日は行ってきました.当然有名なぶん恐ろしい混雑具合との事で,他のマイナーな場所も調べていましたが,最終的にはやはりペキンからのアクセスが最も良く,規模も大きな八達嶺を選びました.
この選択は個人的には良かったと思っています.平日の早い時間に行ったので混雑も言うほどでは無かったです,というか混んでいるのは一部だけでした.交通機関も少なくとも僕の行った時間帯では何とか大量の客をさばけてるような状態でしたので,延々とバスを待ったり座席に座れないといった事はありませんでした.
(往路は鉄道S2線を利用し,復路はバスを利用しています)


***

朝,今日は4時半に起き,国鉄北京北駅に向かいます.「北京北」という駅名もだいぶアホっぽいネーミングですが,さらにひどいのは併設する地下鉄駅の名前は「西直門」と,非常にややこしい初心者殺しの場所です.

・・・まあ「北北京」とかよりはいいかw

ところでなんでこんな早起きか,というと北京北を6:12に出る始発のS2線に乗るためです.S2線は北京北駅と八達嶺(とその先)を結ぶ列車で,実際長城見学以外の客はほぼいませんでした.
このS2線,これもまた需給のバランスが取れていないチャイナな線で,なんと1日8往復しかありません.
まあ8往復でもいいんですけど,午前中4本,午後4本,という感じなのです.実質は朝発の列車に乗らないと長城見学厳しいので,特に午後の列車は長城を目指す客には使えません.(夕方以降の列車は八達嶺を通過します)
曜日によって時刻が若干違いますが,実際には6時台7時台8時台,の3本の列車が長城観光に使える物と思います.午後現地着でもいい人は次の10時台が利用できます.
(頻繁にダイヤ変わるようなので,最新時刻表は百度老師に聞いてください.)
・・・ということなので,当然6:12始発に乗るのがマストという判断です.結果コレは正解だったと思います.


朝の車輦店胡同


地下鉄で西直門駅へ.大きな北京北駅までは歩いてすぐ.


S2線は一卡通(イーカートン,SuiCaみたいなプリペイド式交通カード)が使えると聞いていたため,普通に一卡通で乗ろうとしたら,残高不足!との旨が表示される.
あれ!? 運賃は片道6元と聞いていたのに・・・ 残金は15元.おかしいなぁ..
どうやら全く意味不明なのですが,残金が16元以上無いと入場できないとのことなのです.一体何をどう考えたらそうなるのでしょうか? プリペイドカードの意味あるの!?

切符購入の時間は計算に入れてなかったので,ここからは大慌て.まず地下鉄の切符売り場に行ってみると,自動券売機は型が古くてチャージできず.窓口に行けとのことでしたが,窓口は既に大混雑(そりゃ当たり前だ).
結局カードをチャージして入ることを断念して北京北駅の切符売り場に行ってみると,こちらも長蛇の列.
詰んだか・・・ と思っていると,売り場の左端に短い行列がある.どうやらそこはS2線専用列らしい.
結局この短い列に並び,窓口でS2線切符を事前情報通り6元で購入し,晴れて入場できたのでした.

この時点で6時過ぎ.危なかったー・・・
トラブルがありつつも,無事ホームに入場できました.



・・・.

えー,写真で伝わりますでしょうか.この写真は列車が入線しているホームに入場してすぐ撮った写真です.分ります? 列車がめっちゃ遠くにいる!! てかブログにUploadするとき写真縮小してるので多分数ピクセルしか列車映ってないと思います!
ちなみにこの駅入場口は写真手前の1つしかありません.日本で言うとJR函館駅みたいなくし形のホームになっています.

・・・いったいきみたちはなにがしたいの!? おまえら列車なんだから入場口の近くまで進めてから止めろよ!! そんなに遠くに止められるとこっちは何分も歩いてかなきゃ行けないんだよ!!! バカなの? 死ぬの??

今日も朝からチャイナが炸裂しています.


ついた
新幹線タイプの車両ですが,これらは客車として利用しており,先頭に機動車が2両連結されてます.



運良くまだギリギリ座席が空いていて座れた.Lucky! S2線は自由席なのです.


この後すぐ人民がまた増えて座席は満席に.席無しの人も出てきた.前の方でなんか人民達が席の所有権を巡って言い争いをしてる..
朝っぱらから元気ですね..


街を抜け,のどかな風景をひたすら進む.


山に入った.この列車途中からは登山列車みたいになってきます.



八達嶺はまだですが,すでに車窓から長城が見え始めている.



ここでスイッチバック


ちなみに,僕みたいに「北京 S2線 車窓 左右」みたいなワードで検索してみたくなっちゃう人向けに書いておくと,車窓が素晴らしいのは断然進行方向左側です.(Wikitravelの事前情報通り)
さっきも書いたように北京北駅はくし形ホームになっており進行方向がどちらか迷うことありません.人民をかきわけ左の窓際席をゲットしましょう!

山を越える列車に良く乗る人は分ると思いますが,基本的には左右どちらかが谷側になり,反対が山側になります.通常,谷側は川や対岸の山がよく見え,谷間に栄える集落など良い景色が連続します.逆に山側は木か崖しか見えずスーパーつまらんのです.
新幹線のようにお金掛けてる路線は橋で川を頻繁に渡らせることが出来ますが,昔の在来線などは橋をあまりかけられず川の流れに沿って列車を走らせるような場合が多いため,基本的には左右の山谷側が長時間固定されることになります.
つまり,左右どちらに座るかという問題は極めて重要かつ深刻な問題であり.席に座る前に事前に調べるなり地図を見るなりして決めておく必要があります.

・・・て何書いてるんだ俺 まあいいか.今回の列車S2線は1時間半ちょっとの乗車だし,そこまでこだわらなくても良いのでは..とはぶっちゃけ思うけどね..良い景色は長城につけばいくらでも見れます.


ついた



駅から800m歩かないとならない,と聞いてましたが,駅を降りると何と「無料接続バス」を発見! やったー! 乗る乗る-!


・・・しかし.残念ながらこのバスは罠で,歩いて行った方が近いです.というのもこのバスはロープウェー駅行きだったのです.長城の登山口はロープウェー駅から離れた所にあり,ロープウェー駅から向かうと,鉄道駅側に引き返すように歩く必要があるのです.ナンテコッタイ!
ちなみにロープウェーに乗る予定の人はバスで行けばいいですが,健脚の人は乗る必要ありません.登山口から普通に行けば長城を経由してロープウェー頂上駅まで普通に行くことになります.


ややこしいですが,「中国長城博物館」と書かれた場所から登山口へ入れます.


登山口



さて,入場すると2分岐があり,南に進むか北に進むか選べます.


ツアーで来てるような観光客や,みんなが進む方が大好きな人民達はほぼ全員「北城」に進んだので,僕は敢えて誰も進んでない「南城」側に行ってみました.
後から分ったことですが,実は南城に進んでも暫く行くと行き止まりで戻ってくる必要があるのでした.メインのスポットは反対の北側にあり,北にずっと進んでいくと別の下山口やバス停があり,ロープウェー駅もこちらにあるわけです.
なので体力や時間の無い人は北側だけ,しかもロープウェー駅まで,みたいに回ることが出来ますが,全部回りたい場合は南をまず制覇して北に進むのが効率よく回れます.また登山口→(北上)→ロープウェー駅のメインとなるエリアは大混雑ですが,それ以外のエリアはそんなに混んでいません.

・・・というわけで何か地球の歩き方みたいになってきたので解説記事?はこの辺にして後は写真をただただ貼っていこうと思います.











南側の行き止まり.ここから先は通常の旅行客は立ち入ることが出来ません.


来た道を引き返し,今度は北側へ.
す,スゴイ量の人民だ・・・ ある意味これも見所の1つといえばそうかも..







ここに限らずですが,正に人海戦術の「人海」を中国ではあちこちで体感できます.外国人にはコレも立派な観光資源ですよ!たぶんね..人海を泳ぎながら進んでいくスキルもどんどん身についていくので問題ありません..


さて,先にしばらく進みロープウェーやケーブルカーの下山口を越えると,人がまた少なくなります.乗り物で大勢が下山するというのもありますが,実は八達嶺で多分最も急なアップダウンがここで行く手を阻むのです.うまく写真では伝わらないのですが,メッチャ急です 笑




僕が持っているコンデジ,サイバーショットHX50Vでは水平器をモニタに表示できるので,水平を取って撮影してみました.こうみると45度くらいですね. ただ危なくて立ち止まれないような所もあったのでもう少し急なところもあるかも.体感では崖を上り下りしてるような気分です.


さらに先へ



北城で観光客が行けるところとしては最後の坂.


終点に到着.8時頃散策し初め現在11時半ちかくなので3.5時間くらいかかりました.




え? 単調な写真ばっかりでさすがに飽きた!? はい,私もです.
明日もペキンで1日使えるので,今日の八達嶺が微妙だったら明日別の長城に行こうと考えていましたが,正直もうお腹一杯胸一杯になったので明日は別のことをしようと思います.

さて帰宅路ですが,終点近くの下山口から八達嶺景区の出口に行くことが出来ます.ただし行き来た場所とは別の場所で,列車では戻れません.

お土産屋や熊のいるプチ動物園を抜けると,↓のような看板がありバス乗り場があります.
877路はペキン市街に戻るバス,879路は明十三陵に行くバスです.明十三陵とは何かの墓です 笑


初めは十三陵の方行ってみようと879路のバス停に行ってみますが,こちらもものすごい人民・・・ バス本数もペキン行きに比べ少ない上,879はここが始発ではないため,来るバスには既に大量に人が乗っているという罠..
そこまで十三陵に行きたいと思っていたわけでも無いので,ここはスルーしてペキン市街に戻り,胡同めぐりすることにしました.


877路はここが始発なので座って帰れました.しかも直通! 快適ですね.


山道を快走



寝てたらついた.ペキン中心部北西にある徳勝門に到着します.地下鉄2号線の積水潭駅の近くです.


昼食!
これで12元,やすい!



***


この時点でまだ13時半前.十分時間があるので宿の方面に胡同をまわりながら歩いて向かう事にしました.

川沿いの閑静な住宅街を抜ける



ビル街が見える


昼間なのに相変わらず車が多い


路地に入り鐘楼を目指します.
鐘楼とその前の広場.



広場では婆さん達が麻雀で暇つぶし.すぐ横では子供達がメンコ遊びをしてる.ペキン昼下がりの光景


さて,ここから東に進み,雍和宮大街あたりまでは胡同が良く残っているエリアとされています.ちなみに宿の近くの安定門大街はそこまでの中間地点にあります.
東京にも所謂下町と言うことで古い街並みはまだ残ってはいますが,それらが規模が大きく時代が古くなったような,そんな光景が残っています.











観光地化したオシャレな胡同も.



雍和宮までついた.



きょうのばんごはん

奥に見える青島ビールは例によって600ml 5元という破格のお値段です! こんな安くビールが飲めるなんて..何て良い国なんだ!



アルコール度数が書いてないのですが,そんなに高くない気がします.(気がするだけ!?) だから安いのかも.


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