2015年7月2日木曜日

金と欲望の王国 麗江

昆明 -> 丽江
Kunming -> Lijiang

2015.07.02


朝五時.列車内が慌ただしくなり電気が付いて起こされました.どうやら大理に到着のようです.
向かいに寝ていた学生が降り際に別れの挨拶なのか何か言ってた気がしますが,こちらが寝ぼけてて良く覚えていません.

気がついたらまた寝ていて,次に起きたのは7時過ぎた頃.窓の外を見ると北海道みたいな景色がずっと続いていました.



寝台列車の朝.


大理で多くの人が降りたのか,お客は半分くらいに減っていました.


ほどなくしてリージャン(麗江)駅に到着.
なんと驚くべき事に定刻通り到着した.


新しい駅で,なんか新幹線駅みたい.




駅前のバス停にバスがいたのでとりあえず乗ってみた.


・・・乗ってみたところ,行きたい方向と全然違う方に進み始めた 汗
今回実は宿を既に予約しており,荷物を置きにまずはそちらに行きたかったのです.
結局,手元のオフラインマップを頼りにバスを3つ乗り継いで宿の周辺にたどり着きました.

今回泊まったPEACH HOSTEL


さて荷物を置いたところで,世界遺産の麗江古城へ.
漢字では古い城,と書きますがold castleではなく,old townの意味になります.
少数民族であるナシ(納西)族の街であり,古くから存在する文化や建物が受け継がれている点が評価され世界遺産に選定された・・・ というのが前提知識.
実際,麗江は観光地として超有名な場所で,雲南の代表的なスポットになっています.

しかし,旅行中に話した中国人LNさんによれば「商業化されててひどいよ.二度と行かない!」とのことなので,どちらが正しいのか(LNさんが正しいという確信を抱きつつ)見に来てみました.

古城のシンボル,水車


高台から古城方面をのぞむ



様々な場所でトンパ文字(ナシ族の文字)が併記されている.



古城の風景




途中,見晴らしの良いところで喫茶店があったので,さぞ(お値段が)高いんだろうな~と思いつつ入店 笑
(高度が)高いところ好きな人間としては入らざるを得ませんでした.

おー 確かに良い眺め.




リージャンは山に囲まれている.


そしてお待ちかねのお飲み物ですが・・・


なんと! レッドブル! 45元!!
高けぇwwwwww

円換算だと900円くらい.ただ雲南の物価感覚からすると2700円くらい払っている事になります.わかっちゃいたけどボッタクリだ!

唯一良かったのは無料Wifiが使えた点.パスワードが分ったおかげで,古城内でネットに困ったらいつもこの店の周辺まで来てネットしてました.
まあGoogleは使えないけどね

45元のレッドブル


古城の真ん中にある名所,木府.入場料60元も取るのでやめました.レッドブルより高いし!
そこまでして中見る価値を余り感じませんでした.というか高いレッドブル飲んだから節約しないと・・・



ちなみに入場料60元の他に古城維持費用(80元)を払っている必要があります.この維持費用は建前上麗江の観光地に来る人がみんな払う物で,支払うと証明書をくれます.麗江周辺のあらゆるスポットでこの証明書チェックがあり,また古城内でもたまに係員がチェックしています.明日行く予定の王龍雪山でもチェックするし,黒龍潭や資料館でもチェックするので,マトモに周るなら払う必要があります.

何でもかんでもやってるとどんどん金無くなるな・・・.


古城の昼下がり



観光客であふれている,と言う話を聞いていたのですが,そこまで人多くありませんでした.
良い天気で晴れていましたが,麗江は標高2400mの場所にあるためか暑くなく,歩いていてとても気持ちいいです.

てか外歩いて汗かかないとか・・・ 東南アジアから来た人間としてはもはや新鮮!
東京の夏もこのくらい涼しければなぁ.


きょうのわんこ


マクドナルド! 風景に溶け込んでいるw


遠くから見れば古い雰囲気を残す街並み・・という感じですが,実際それを構成しているのは,大半が土産屋,飲食店,旅館,旅行会社,のどれかです.
どれも圧倒的な供給過剰で,みんなヒマそう.
良くも悪くも,想像通りといった感じですね.

元々はナシ族が実際に生活していた建物のようですが,20年近く前に世界遺産に認定され,観光需要に目を付けた多くの企業や資本家が土地や建物を購入して開発したそうです.住んでいたナシ族の人たちはそれを嫌い,別の場所に次々と引っ越していったんだとか.


黒龍潭.一言で言えば綺麗な公園.







民族資料館.ナシ族やトンパ文字の文化が展示されている.



こんなものもw



資料館を出て,いったん古城の南にあるバスターミナルへバスで移動.明後日のバスチケットを購入した後,再度南側から古城敷地内に入ってみました.

南側は最近整備されたようで,建物も新築の物ばかりでした.雰囲気だけ似せて新たに作っちゃいました,て感じ.

・・・そして人は誰もいない.スゴイ異様な雰囲気.何かのホラーみたいw





麗江古城,と名前が付いている敷地はかなり広大なのですが,観光客が向かうのはそのうち北側の一部が大半で,端っこの方まではなかなか来ないようです.

それぞれの店も開店休業状態の物や閉まっている物が大半.
そりゃそうなるわ.敷地は広大でここまで歩いてくる人なんて少ないだろうし,そもそも「古城」を見に来た人たちがそんな紛い物を求めているわけはないよね.

"古"城を"新"しく作って拡張しよう! という発想.さすがチャイナ! チャイナらしい!!



ちなみに古城の外はこんな感じ.
フツーの街ですね.




きょうのばんごはん

夕飯は久々にマックでも行ってみるかー..
と思って店に入って衝撃.
何と!ビックマックセットが38元!!
高すぎる!!
円換算では760円ですが,雲南物価感覚だと,2300円くらい払っていることになります.
普通に米線や炒飯などを食べると大体5~15元.38元もあれば普通の食堂では死ぬほど食えます,またはお酒飲める値段です.


意味不明.観光地だからかな? てか東南アジアみたいにスタバ化している訳でもなさそう.
もっと驚くのは中国人がたくさん入ってバーガー食ってる.おまえら大丈夫か!? これファストフード食う値段じゃねーぞ!
これが中国バブルの結果なのか・・・!? やっぱりこういうのを見てると,身分不相応な金額の金を持つのは良くないなーと思いますね.

長旅をしていると消費の連続になるので,よほど金持ちでない限り,嫌でも「対価に見合った費用はいくらなのか」という計算を常に行うことになります.しかも様々な文化・環境・通貨において.
ビジネスしたいとか言ってる人はMBAとか取る前にまずは世界旅行をしたらどうでしょうか(提案)


アホらしいのでマックを立ち去り,近くの食堂に入りました.こちらも古城内なので割高でしたがマックよりは全然マシでした.

4元の粑粑.甘くておいしい.


10元の炒飯.もはやまずいわけ無い.


お茶が無料で出てくるのがうれしい.


さて,夜になり人が増えてきました.
そうか麗江の本番は夜だったか-.
てか20時でもこの明るさ.いいなー.
(北京に時間を合わせているのでこうなる)



暗くなってきた.
古城の夜




さて,中央の広場にやってくるとなにやら爆音が.
いったい何事!? と思っていると,どうやら各飲食店から音が聞こえてきます!
近づいてみると・・・


おおー!! すげー!! どの店もライブやってる! てかノリが完全にクラブだ..!


古城の雰囲気は完全に一変! 歌舞伎町かよ!
てか電飾すげー!



普段はしない方針なんだけど,あまりに面白いので勝手に外から盗撮
まあ中国人の皆さんは盗,じゃなくて堂々と撮ってますけどね





昼間は古風な感じの建物も・・・


夜にはギラギラなクラブに変身!



やべー 歩いているだけで超楽しい☆


リージャン いいじゃん 楽しいじゃん!

・・・て俺は思ったけどね.
だって考えてみてくださいよ.「少数民族伝統の文化と町並み」が評価された世界遺産を誰がクラブ街にしようと考えつきますか! ジス・イズ・チャイナ!! 俺はもうね発想が斜め上過ぎて感動しましたよ.クレイジーとしか言いようがない!
誰もやらないことをやる,てスゴイ事じゃないですかー(棒)

日本の常識と他国の常識は違う,と言うことを改めて見せつけられましたね!
少数民族を追い出してテーマパーク作るとか 日本人の常識ではありえないですもんね.

たぶん日本人が同じ開発をしようとすると真逆のことをするんだろうなぁ.外部からの参入を厳しくするだろうし,あちこちに立ち入り禁止区域を作って遊歩道整備とかするんだろうね.人力車とか走らせてみたりするんだろうか.

ちなみに麗江古城は人力車どころか,普通にバイクや小型タクシーがたくさん走ってます.ひどいときはゴミ収集車や公安のミニパトカーがクラクション鳴らして観光客を散らして快走しています.
いやー チャイナだね!

・・・てか世界遺産って制定された後に要件を満たさなくなったら取り消し,とか無いんだろうか.


麗江は商業化されててひどい,つまらない,みたいに酷評されていますが,きっとそれは間違った期待を持って来ているからですよ.「少数民族伝統の文化と町並み」を見たい人が来るところでは絶対にありません.
多分テレビ局とかがそういう伝え方をするから勘違いしてみんな来ちゃうんだろうね.

ここは少数民族風の町並みが味わえるテーマパークだったんですね.作られた夢と魔法の王国なんですよ! そう思って来れば色々楽しめる場所だと思いますよ.
クラブに興味が無くても,おいしい料理も多いし食べ歩きも出来ますよ.プーアル茶の店もプーアル市街の10倍以上は数あるので,お茶も気軽に楽しめますよ.

何より「チャイナらしさ」を存分に堪能できますよ!

ただ日本からここに直接来るとすると,飛行機や列車を乗り継ぐなどして結構大変かも.そこまでしてくる価値があるかと言われると何とも・・・
雲南観光の一地点,としてならいいんじゃないでしょうか.



・・・え? お前はクラブで夜豪遊してたのかって?

さすがにそれは出来ませんでした...
ゼロが1つ多いんですよ,ゼロが 涙


ただちょっと小金持ちになって,パァーと金使いたい! という今の中国人のニーズに非常に適した場所であることには間違えありません.
ひとり5万円(2500元)くらいあれば数日間観光しながら豪遊出来ると思うので,ある意味安いですね.



裏通りの夜景(人の少ないところはギラギラしてない)





きょうのおちゃ

前回のお茶と全然色が違う!



んーうまい! というか日本で飲むプーアル茶に近い味がする.



はぁ..また書きすぎた
明日はあっさり流そう・・・


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