سوست -> كريم آباد
Karimabad <- Sost
2015.08.15
スストの宿ではついに電気をほぼ使うことが出来ませんでした.朝までずっと停電.夜に一度復帰しましたが,それも数分の命でした.
電気が使えずシャワーも出ませんでした.何だかなぁ..まあ安いし文句言えないけどね.
宿をチェックアウトし,7時発という乗り合いバスに乗ってフンザ谷のカリマバードを目指します.
宿のオッちゃんが昨日のうちに話を付けておいてくれており,バスが宿の前で止ってくれました.
バスはカリマバード行きではなく,途中のアッタバード湖まで.この湖は数年前まで無くただの川だったそうですが,土砂崩れで水がせき止められダム湖となってしまったそうです.カラコラムハイウェイもここで湖に沈み寸断されています.
チャイナマネーで迂回路を建設していましたがまだ完成しておらず,ボートで湖を越える必要があります.
超満員のバスは山々の絶景を見ながら進んでいきます.もはや絶景慣れしすぎて何がスゴイかよく分らなくなって来た.
山の名前をパキスタン人に聞いても「NO NAME」との返事.
NAさんによると,山がありすぎて6000m級の山には名前が付かないそうだ.
あれ!? 富士山って何メートルだっけ・・・
スゴイ場所に来てしまったな・・・
ほどなくしてアッタバード湖に到着.ここを渡し船で渡ります.
荷物を運ぶ商人には大変な打撃だろうけど,観光客的にはちょっと嬉しい.
出航!
左右に付いたボロいモータだけで進んでいきます.
船は超満員
すごい岩場をすすむ
車を渡している船も
チャイナマネーが見える
スストからハリウッドスター級イケメンとずっと一緒でしたが,彼はいちいちウルドゥー語を英語に翻訳してくれたりして,とても優しかったのでした.
最初は西欧人の旅行客か何かと思っていたのですが,ギルギットの人だそうで,I'm a Gilgiti! と言っていました.パキスタン人てインド人みたいな人ばかりかと思っていましたが,必ずしもそうではないようでした.
(もちろんインド人と見分け付かない人多数)
ちなみに彼は大変ワイルドで,マッチ箱からマッチでたばこに火と付けたと思ったら,マッチ箱ごと燃やして湖に投げ捨てました.ワイルドだねぇ
さらにちなみに,彼はオメガの腕時計をしていました.職業は明かされませんでしたが,モデルとかなのかなぁ.色んなパキスタン人がいるもんだなあと感心してしまった.
対岸に到着
さてここからカリマバードまでは乗り合いのワゴンなどで行かないとなりません.イケメンギルギッティはギルギット行きというワゴンに乗って出発していきました.
僕たちはこのワゴンには満員で乗れませんでしたが,ギルギット行きの車でカリマバードまで行くことは出来ます.ただし途中で降ろしてもらい,そこから20分くらい登り道を行く必要があります.
僕たちは4人で乗り合いワゴンを借りてカリマバードまで行くことにしました.このスタイルはこの周辺では普通にやられており,供給は十分にあります.僕らも北パキスタン滞在中何度か乗り合いワゴンやジープをチャーターしました.
4人で1200で行く,というのでOKし,出発.
ワゴンに乗ろうとしたら中国人達荷物を車内に乗せ,自分たちは屋根の上に乗り始めました..! 何と! これは気持ちいいに違いない!
ということで↓のような感じで荷台に乗って出発!
景色の良い場所を快走.とても気持ちいい!
フンザ谷に入っていきます.
途中カラコラムハイウェイから分岐し,数分登るとカリマバードに到着です.
まずは宿探し・・・,となるはずでしたが,NAさんが目を付けていたホテルにみんなでチェックイン!
少し高いですがその価値はありました.
このテラスからの眺めを見てください..!
ちょっと今日は曇ってしまっていますが,晴れればフンザ谷と周りを囲む雪山の良い景色が見えるはず! (実際後日見えた)
シャワーの水は薄灰色だし,部屋はハエの巣窟です.でもカリマバードは何処もそんなもんみたいだし,そんなこと全く気にならないくらい良い場所です.
荷物を置き,とりあえずホテルのレストランで昼食.
今後もずっとお世話になるパキスタン料理の数々.
食べていると隣のパキスタン人御一行が話しかけてきた.
彼らは友人同士で車で北パキスタンを周遊しているとのこと.ちょうどイスラマバード側から来たと言うことで,僕らがこれから向かうルートの道や名所を教えてもらった.
中でもサイフルマルーク湖とスカルドゥという2カ所をすごく推された.覚えておこう.
これから行く予定の皆さんは是非滞在を検討してみてください.
途中お酒の話になるが,彼らは何と「パキスタンビール」を持っているらしい.公式には当然アルコールは禁止であるが,裏ではきちんと醸造しているブランドがあり,アングラでは流通しているのだ.
僕らが興味津々で色々聞いていると,彼らは仲間内で相談し1本僕らに振る舞ってくれることになった.
やった-!!
こちらが幻のパキスタンビールです
RAWALPINDI(イスラマバード近くの町)と書いてある.
お味は・・・ まあ普通にビールだよね,てくらい 笑
かなり甘ったるい.でもこの「禁断の」液体を飲んでいる! というその興奮だけで十分飲む価値がある! うまい!
***
ひとしきり休んだ後,夕方の散歩に.願わくばビールかワインを買いたいと思っていました.
何件もで「Beer Finished..!」と断られた後,ようやくとある店で「ビール500ml缶1本 700Rs」という法外なお値段で売ってくれる店を発見.
しかもパキスタン製ではなく中国の黒ビール!
ちなみに700Rsは840円.現地物価換算をするなら2100円分くらいの価値になります.夕飯を普通に食べれば200~300Rsの国なのです.
高い! 高すぎる・・・ と僕は内心諦めてましたが,NAさんが男を見せ「俺は4本頼む!」と言うので,僕も4本買うことにしました.
4人で10本注文しましたが,結局在庫無く9本.
しかし大変なんだなビールを手に入れるのも・・・
ちなみに中国人コンビによれば,中国内で同じビールを買うと約10分の1の値段なんだとか.
スストで荷物検査もろくになかったし,持ち込んでくれば良かった・・・
こちらが1本700Rsのビールです!! あぁ..ありがたや..
***
夕暮れ.谷に明かりが少しずつ灯り,あちこちのモスクからお祈りの音が聞こえて来ます.
何とも言えない空気に言葉を失いながら,しばらく眺めていました.
うーむ..やはり写真にはなかなか写せないなぁ..技量不足か..
いやカメラの性能不足か・・・
夜,村の明かりと満天の星空の下で飲むビール..!
こんな贅沢をいまだかつてしたことがあるだろうか,,いや無いね!
700Rs出して買って良かった.
***
この日はホテルでパキスタン人グループがパーティをしており,それに混じってみました.NAさんはかなりおそくまでパキ人につきあってましたが,僕はパキ人ゲイのオッサンにスケベなウルドゥー語を教わり,抱擁されて,キスされた辺りで疲れて眠くなったので退散することにしました.
最後にチャイを振る舞ってくれた.砂糖を大量に入れるのがパキスタンスタイルだそうで,底に砂糖が溶けずに残ってました.
・・・だがそれがいい! 美味い.
さて,カラコラムハイウェイを通り国境を越える旅もここで終了です.
明日からはフンザでのんびり?編になります.
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