2015年7月31日金曜日

青島啤酒の思い出

2015.07.31



今日は青島ビール工場に行く予定で,楽しみに昨晩寝たはずだったのですが,どうやら悪夢にうなされていたようで何度か夜起きてしまいました..まあ船の揺れがいけないんだろうなきっと.

気づくと夜が明けていました.船はもう既に中国領海内に入っており,大陸へと距離をどんどんと縮めていました.



もうすぐ到着


ついた.相変わらずデカイ船だなぁ..


チンタオの旅客ターミナルは新設されたばかりのようで,キレイで超巨大だった.




超巨大にもかかわらず入国審査官は3人しかおらず,例によってすごい待たされて入国となった.特に何の問題もなく入国できた.ありがたい.

空港のような旅客ターミナル





ターミナルから地下鉄が出てる,なんて文明的なはずもなく,バス停すらありません.ターミナル新設するならそのくらいやれよ! ほんとこういう所がチャイナなんだよなぁ・・・

とりあえず↓の方角(海と逆の方角)に進めば大丈夫です.


道なりに行ってターミナルから外に出ると↓のように分かれ道がありましたが,どちらに行っても同じ道路に出ます.


下の写真のあたりに「海員」というバス停があります.ここから青島火車駅行きのバスに乗ります.


青島駅についた.



とりあえず昨日予約しておいた切符を発券.またこの行列に並ぶのか・・・ 戻ってきたなぁ・・・チャイナに..


しかし良かった.電光掲示板の残席表示を見るとペキン方面は軒並み売り切れ.危なかったぁ・・・

45分後,ようやく無事発券できたので宿に向かいます.


今回の宿



昼飯.これで18元.高い!!


しかし会計時,18元なので20元札を渡したら,なんと間違えたのか10元札2枚返ってきた.まさかのタダ飯!!! こんな幸運もあるんですねぇ..!


***


さてここからが今日のメインイベントです.
チンタオで行く所と言えば1つしかありませんよね.「青島ビール工場」ですね!!
例によって日本のビール会社と同じく見学が出来ます.ビールの試飲も出来るらしい.楽しみですね!

青島ビール博物館への行き方,ですが,どうやら「青島啤酒博物館」行きのバスもあるようですが,一番楽なのは多分「十五中」(延安路と案内に書いてあることもあった)バス停を通るバスに乗ることでしょう.多くのバスがここを通るので楽です.十五中から青島ビール博物館までは歩いて5分くらいの距離です.
僕は宿の近くのバス停から出る220路で行きました.


ついた







一応工場と併設されていますが,メインは博物館とバーのようで,観光客がたくさんいました(まあどこにでも大量にいますが..)
例によって入場料60元(1200円)もとられました.高けーよ!! ファストフード店で昼食を食べればだいたい10~15元なので,日本で言うなら3000円くらい払っているような感覚です.たけーよ!! 日本のビール会社見習えー
・・・とはいえこれだけ大量の客が押し寄せる事を考えればまあ仕方ないですが.. 予約制ではないので当日行けば入れます.ただガイドは別料金です.中国語50元,英語60元.

まずは歴史のお勉強




昔の製造現場の見学




麦芽!ホップ!酵母!水!!



製造工程のお勉強
原料粉砕糖化濾過煮沸冷却発酵濾過.. てどこの国も同じ事やってるんですねー
(あたりまえか)


庭にホップがたくさん植えてある


ここで酵母を濾過する前のビールを試飲できます.
ぉー!すごく良い香り.


ここからは実際に稼働中の工場の様子を見学できます.
今回見学できたのは最後の方の工程だけでした.

うーん 多分稼働してると思われるw 何の説明も書いてないのでどの工程かも良く分りませんが,濾過機のような物も見えるので最後の濾過工程じゃないでしょうか 笑
(ガイド代払えって事ですね!)




途中の窓からタンクが見えました.


梱包ラインは言われなくても稼働してる様子がすぐ分りますね.





目視で検品している人もいる.左の人は寝てるようにも見えますが・・・まあ気のせいですよね! 彼らに品質管理と言う概念があっただけでもすごいじゃないですか.


最後に完成品のビールを1杯もらえる.


おー! 物欲を刺激する土産店・・・
いや..耐えろー..我慢我慢..


仕方ないので,ビール一杯で我慢しました..
まあこれは,あれですよ.帰りのバスで小銭が必要だから仕方なくお札をくずしたんですよ.
てか「試飲」が少ねーんだよ!! もっと飲ませろ-!



***


初めて1人で海外旅行に中国に行ったとき,あまりの熱気と迫力に困惑しながら街中をウロウロしていると,1人の中年男性が声を掛けてきたのでした.
彼は初め中国語で話しかけてきたのですが,僕が日本人だと分るとカタコトの日本語と英語で話し始め,自分は天津の人間で初めてこの町に観光に来た,と教えてくれました.以前日本資本の会社で働いたことがあるそうで,彼はある程度日本語が出来ました.
彼は地図のような物を取り出し,とある観光スポットを指さし「ここに行きたいが道を知ってるか」と尋ねて来ました.僕もちょうどその近くにある銀行を目指していたので,途中まで一緒に行くことに.
彼は「天津に妻と娘を置いて1人で旅行に来たんだー」と楽しげに話しながら,パシャパシャと小さなデジカメで色んな写真を撮っていたのでした.

銀行まで到着して一旦はその男性と別れたのですが,僕が銀行で両替を済ませ周囲をブラブラとしていると,偶然その男性と再会したのでした.彼は観光をすでに終えていたようで,オミヤゲにお茶を買うんだと地図と格闘していました.事前に調べた店があるらしく住所がメモ紙に書いてありましたが,場所も近辺だったので一緒に向かう事になりました.

(当時の写真です)

初めての中国茶の店はとても面白く,例によって店主がお茶をついでくれました.店主のお茶の説明をその男性は細かく翻訳して僕に聞かせてくれたのでした.色々な地方のお茶があり違いを楽しむことが出来ました.
お茶を飲みながら彼は日本に行ったときの話や,好きな日本人女優の話を聞かせてくれました.

ティータイムが終了し僕が宿に向かおうとしていると,彼は「少し歩いて一杯ビールでも飲みに行かないか」と誘ってきました.異文化交流だ,というのでまあ面白そうなのでついて行ってみることに.彼は喜んで「友情の印に」とビー玉のような物をくれました.内容は忘れてしまいましたが,その玉の宗教的な云われについて解説していました.

男性はこれまたノートにメモしてあった住所を見ながら「ここだ!」と1件の飲み屋風の建物を指さしました.中に入ると薄暗く怪しげな雰囲気で,時間が早いからか客はまだ誰もいないのでした.
店員の女の子は僕らを奥の個室に案内してくれました.そこは居酒屋,というよりはカラオケ屋に近く歌をうたう設備がありました.

ビールとおつまみを食べながら談笑していると,男性は店員の女の子に僕を「日本人だ」と紹介してくれ,彼女を交えしばらく話していました.すると他の女性店員も集まってきて,キャバクラのようになってきたのでした.
お金無いしそろそろ出たいなぁ・・と思っていると,彼が「女の子と個室で2人になれるサービスがある,それやろう」と言い始めました.僕が「お金無いから結構です..」と断ると,50元だから大丈夫と店員は言ってきます.

気づくと何処から現れたのか3人の美女が前に並んでおり,どうやら好みの女性は誰かという選択を迫られているようでした.僕が適当に選ぶと,男性は別の女性を選択し,彼はその娘と別の部屋へ移っていきました.
数秒後,僕も選んだ女性と2人きりになっており,ふと気づけば彼女は「応戦体制」になっていたのでした.何と言うことだ・・・ こんなはずでは・・・


暫くしてお楽しみの時間が終了し帰ろうとしていると,太っちょのオバちゃんが部屋に入り,彼女は退室していったのでした.
このときばかりは僕も賢者のごとく賢かったので「精算だー」とすぐ理解できました.しかしオバちゃんが電卓で打った数字を見て驚愕! なんと1万元だというのです.
当時のレートでも13万円以上.払えるか-!こっちは学生じゃ-! とか適当にブチ切れて,しばらく押し問答していると.仕方ない・・とオバちゃんが電卓を打ち直し値切ってきました.

よく周囲を見てみると,強面のマフィアなお兄さんが部屋の外に立っており,値切られるたびに僕の方に距離を詰めてきます.すげー・・・ そういうシステムなのか・・・
結局お兄さんが僕の近くまで来たときに,オバちゃんも「もうコレで終わりよ」的な表情をしてこちらを見てきたため,仕方なくそこで僕もクレジットカードを出して精算したのでした.
今思えばカードも情報を取られていたかも知れませんが,後で不正な決済がされることもありませんでした.
当時のレートでも5万円以上だった気がします.今のレートだともっとひどいことになってますね・・・

ちなみに僕をここに連れてきた男性ですが,オバちゃん曰く彼は「客引き」だと言ってました.大きな金額の金を一気に失ったこともそうですが,そんな客引きにダマされたことが一番悔しかった気がします.

しょんぼりとしながら店を出ようとすると,さっきの太っちょのオバちゃんがやってきて,
「高い勉強代だね もう来るんじゃないよ」
と日本語で言い,青島ビールを2本僕にくれたのでした.


その後僕は宿に帰り,しんみりしながら1本3万円近くした青島ビールを飲んだのでした.

(当時の写真です)

それ以来,この緑の「青島啤酒」というパッケージを見ると,その日の話を思い出すようになったのです..



・・・そんな話を思い出しながら「青島啤酒」を飲んでみました.

うーん..やっぱり日本のビールはレベル高いな・・・


***

きょうのばんごはん


ピーマンと肉野菜炒め+ご飯.


せっかくチンタオにいるしビールを頼むと,店員のオバちゃんが600mlの瓶を持って来たのでした.そんなに飲めるかよ・・・と思いながら「いくら?」と聞いてみると,オバちゃんは朗らかに「5元!」と答えました.

5元!? 日本円で100円くらいだぞ!? まじかよ..
店で出すビール1瓶の値段じゃねぇwww
ちなみにこのご飯の方は12元.ビール安っ!!

安いのでOKしましたw


もちろん全部飲みましたよ!

ちなみに来週からは「青島世界ビール祭り」なる物が開催されるらしい.多分オクトーバフェスト的な物でしょう(想像)
うーむ..ちょっと時期が合わなかったか・・・ 初めから知ってればもう少し調整したのに・・・

まあ元々チンタオなんて来る予定無くて,ソウルから天津にダイレクトで行こうと思ってたんですけどね.フェリーの曜日的にチンタオのが便利だったのでこっちに急遽したのでした.
まあ,そんな都合良くはいかないよねぇ..



2 件のコメント: